「BPOを導入したいけど、何から始めればいいかわからない」
「外注を検討しているけれど、社内の準備はどうしたら?」
そんな悩みを抱えている経営者・バックオフィス担当者の方に向けて、この記事ではBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)導入までの具体的なステップと、スムーズに外注化を進めるために準備しておくべきポイントを詳しくご紹介します。
中小企業・小規模事業者にとって、BPOは単なる業務効率化にとどまらず、組織の成長と経営の安定に直結する「経営戦略」の一つです。
この記事を読めば、「何から着手すればいいか」が明確になります。
BPOとは何か?導入前に理解しておきたい基礎知識
BPO(Business Process Outsourcing)とは、業務プロセスを外部の専門業者に委託することを指します。
特に中小企業においては、以下のようなバックオフィス業務が外注の対象になりやすいです。
外注されやすい業務例
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経理(記帳、仕訳、月次決算など)
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請求・入金管理
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勤怠管理・給与計算
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社会保険・労務手続き
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総務・庶務
これらの業務は、「業務の属人化」「煩雑な手続き」「専門知識の必要性」などの課題を抱えている企業が多く、BPOによってその課題が解消されるケースが増えています。
BPO導入までの5つのステップ
STEP1:業務棚卸しと課題の洗い出し
まずは、自社内の業務を「見える化」することが最初の一歩です。
▷ チェックポイント
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どんな業務があるか(定型・非定型)
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各業務にどれくらいの時間がかかっているか
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担当者は誰か/属人化していないか
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ミスが発生しやすい業務はどこか
この棚卸し作業が、後述する外注範囲の決定や委託費の見積もりにも直結します。
STEP2:外注したい業務の選定
棚卸しが終わったら、どの業務を外注するかを決めます。以下の基準で選ぶとスムーズです。
▷ 外注対象業務の判断基準
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専門性が必要で社内にノウハウがない
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繰り返し作業で生産性が低い
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ミスやトラブルのリスクが高い
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他社と差別化にならない業務(非コア業務)
STEP3:外注先の選定・比較
BPOサービスを提供する会社は多数ありますが、自社に合うかどうかを見極めることが大切です。
▷ 比較するポイント
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業務の対応範囲(経理だけ/一括対応など)
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コミュニケーションの手段(メール/チャット/電話)
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セキュリティ体制(情報漏洩対策、契約など)
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実績や対応業種
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料金体系(定額/従量制など)
STEP4:社内の準備と体制構築
導入前に、社内の整理と運用フローの調整が必要です。
▷ 準備しておくべきこと
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窓口担当者の決定(社内の責任者)
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情報共有のルール化(ファイル名、提出形式など)
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クラウド環境の整備(Google Drive、Chatworkなど)
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契約書・マニュアル類の整理
STEP5:試行導入と改善サイクルの確立
最初からすべてを丸投げするのではなく、一部業務から段階的に外注することでスムーズな運用が可能になります。
▷ 試行運用のコツ
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月次の振り返り・フィードバックを行う
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成果や課題を記録し、改善を積み重ねる
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必要があれば委託範囲の見直しをする
【準備リスト】BPO導入前に揃えておくべきもの一覧
以下は、BPO導入にあたって準備しておくとスムーズに進む項目です。
チェックリスト形式でご活用ください。
◻ 自社業務の棚卸し資料(業務一覧・所要時間など)
◻ 社内で使っているフォーマット類(請求書、勤怠表など)
◻ 現在の業務フロー図(手書きレベルでもOK)
◻ 過去3ヶ月分の業務ボリュームが分かる資料(仕訳数、請求件数など)
◻ 社内の担当者と連絡手段の整理(誰が何を伝えるか)
◻ クラウドツールのアカウント共有(Drive、Slackなど)
◻ 契約書や社内規定などの共有準備
この準備ができているだけで、BPO会社との初回面談〜見積もり〜提案のスピードが大きく変わります。
よくある導入トラブルとその防止策
トラブル1:情報共有がうまくいかず、対応に遅れが出る
→ 事前に「提出方法・提出期限・フォーマット」を決めておきましょう。
トラブル2:担当者が変更になり、業務が引き継がれない
→ BPO側・自社側ともに「業務マニュアル化」が鍵になります。
トラブル3:料金が想定より高くなる
→ 委託範囲を曖昧にせず、「これはやる/やらない」を明確にしておくこと。
MARUNAGEのBPO導入支援
MARUNAGEでは、初めてのBPO導入でも安心して進められるようサポートさせていただきます。
初回相談は無料。準備状況に応じて、できること・できないことを率直にご案内します。
まとめ <”準備力”がBPO導入の成功を決める>
BPO導入は、単に「外注する」だけでなく、「業務そのものを見直す」絶好の機会でもあります。
「とりあえずお願いする」ではなく、 「目的と範囲を決めて、計画的に任せる」ことが、成功の鍵です。
導入準備にしっかりと時間をかけることで、実際の運用フェーズに入ったときにスムーズかつ効果的に業務改善が進みます。
BPO導入を検討中の方は、この記事を参考に、自社での準備を一歩ずつ進めてみてください。