改善は継続するのが難しい!継続させる為の仕組みづくりとは?

こんにちは!笑顔の未来を創るパートナー、広島県の業務改善コンサルタントの株式会社LEO-Makoto大澤です!

私が10年間に渡り、現場改善に携わらせて頂いている中で1番難しいと感じている事は『継続する仕組み』を作る事です。

改善するぞ!と、経営者の方が発信し、それを現場に落とし込み一時的に大きな成果を得る。

しかしそれは本当に一時の物で、気が付くと折角出来ていた5sも、飛躍的に向上した筈の生産能力も、安全になった職場環境でさえも。

1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月と経過する毎に元に戻ってしまう。

そんなお悩みをよく聞きます。

勿論、経営者の方が常日頃からずっと目を光らせてその進捗を気にしているもしくは叱咤激励を踏まえて管理されていればその限りではありませんが、経営者の方にそれをずっと継続できる時間はありません。

では、どのようにしてこの改善を現場へ浸透させ、自発的に継続する仕組みを作る事が出来るのか。

本記事では、私の失敗談を踏まえて今の『改善の仕組み化』に至った経緯を綴っていこうと思います。

私の失敗談

凡そ8年前くらいでしょうか。

とある溶接現場にて私が5s改善に携わらせて頂いた時の事をお話します。

元々現場での作業経験や責任者を経験してきた私は現場についての一定以上の知識がある事で自惚れていました。更には、自分が責任者だった時は自身の部下へ『5sするぞ』『改善するぞ』と半ば強制的に押し付けていたのです。

出来ていなければ即座に行動させ、出来ていれば更によくするように指示を出しながらその進捗を見て遅いようであれば叱咤する。

それを継続する事で成果は得る事が出来ていました。

そんな後、私は全く自身が経験した事のない現場での5s改善に携わる事になったのです。

そこでは勿論、私が今までやってきたゴリゴリな改善手法は通用しませんでした。

  • なんでそんな事しなくちゃいけないの?
  • それする時間がムダだわ
  • 今でも困ってないよ
  • 何も知らないくせに

結果を出さなければという想いはあれど協力してくれる仲間はいない。その為、自ら5sを実施してみせては元に戻される。その繰り返しで根本的な改善は到底なしえなかったのです。

そんな私を見かねた上司の方が現場へ『5sに協力しろ!』と言って下さり、目に見える範囲の物は棚の後ろやキャビネットの中に隠し、パッと見だけはよくなりました。

それを以て改善出来たとは到底言えませんでしたが、当時の私は逃げ出したい気持ちから『もうこれでいいか』というような諦めも持ってしまっていたのです。

そして私はここで、実際に逃げ出すかのように1週間お休みを頂き、何も考えない時間を作ろうとしたのです。

考え、悩み、たどり着いたのは

そのようにして、休みを頂いても頭の中には常に『これでいいわけがない』というモヤモヤした気持ち。

このまま、この案件から逃げてしまったらこの先自分は苦しい時に立ち向かう事が出来なくなるのではという不安。

何が悪かったのか。どうすればいいのか。A3の紙に書きなぐっていきました。

しかしどんな意見も全て主観的でしかなく、本当の原因や解決策に結びつく事はありませんでした。

そんな時にふとしたタイミングで先輩に晩御飯に誘われ、話を聞いて頂く機会があったのです。

これが、私にとっての大きな転機でした。

一通り悩みを話した後、先輩から言われたのは一言。

『まあそうなったのは必然だな。お前はそれをするとどうなるか、それのゴールはどこかを伝えずに理想論を押し付けているだけの状態だからな。それじゃ現場はついてこない』

その先輩は製造メーカーの現場責任者の方でしたが、誰より現場の人たちの事を考えて行動する方で私へそのように言いました。

その言葉を聞いてこれまでにないほど納得してしまったのです。

5sとはこうあるべきというような事は伝えて、実施したが確かに『これをして何がよくなるのか。目標とどうなれば5sが達成出来たと言えるのか』は一切伝えていなかったのです。

そこから先輩に御礼を言い、すぐに自宅に戻ると同じようにA3に何が問題だったか。何をしなくてはならなかったか。これらを書きだしました。

仕組みとして確立させる

そこからの私は休みをすぐに切り上げ、現場へ戻ると以下の事を実施しました。

  • 5sをする事のメリットを伝える
  • 最終的にこうしたいという姿を出来るだけ具体的に伝える
  • その上で第一ステップを決める
  • 現場の意見を聞く
  • 推進のリーダーを立てる
  • いつまでに誰が何をするか項目毎に一緒に決めて、それをどの頻度で確認するかを決める
  • 今までの押し付けを謝罪する

という、7点をまず実施しました。

そして確認の際にはまず必ず実施出来た事に対して感謝をし、その後でアドバイスをする事を心がけました。

これらは今の私の『仕組み化』にとって原点ともいえる事です。

その後も色々な紆余曲折はあったものの、結果としては5s改善で他社の方が見にくるようになるほど洗練され、その改善は後数年(私が関わらせて頂いた)まで継続されたのです。

その経験を基にして、現場の方が継続して改善を行う『仕組み化』を自身で作り上げ、今その成果に自信を持って現場の方々、クライアントの方々とお付き合いをさせて頂いています。

今後もこの『仕組み化』については更に深みを持たせながら現場の方々が自ら改善を行う環境づくりを推進していけるよう、そしてそれが企業の強さとなるよう推進していこうとレベルアップさせていっている最中です。

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