5sにおける2つ目の「S」、整頓について徹底解説!※事例あり

5sについて、前回の「整理」の記事にてお伝えさせて頂きましたので、今回は2つ目のSである「整頓」についてお話していきたいと思います。

整理とは分類して不要な物を捨てる事だという事やその方法、分類の仕方について前回詳しくお伝えさせて頂きましたが、今回は整頓。

一体どのようにして進めていく事が必要となるのでしょうか。
では早速本題に移りたいと思います。

2つ目のS、「整頓」の進め方について

最初のSである「整理」が滞りなく終われば次は「整頓」のフェーズに移行しますが、皆さんは「整頓」という物が一体何を示しているのか具体的に説明する事が出来ますか?

「整頓」とは何か

整頓と一言で表すと朧げにどんな意味か分かりますね。我々日本人は小さいころから日常生活の中でも整理整頓という言葉を耳にし、時には口にしてきました。

整頓とは

[名](スル)きちんとかたづけること。また、きちんとかたづくこと。整うこと。「部屋を整頓する」

https://kotobank.jp/word/%E6%95%B4%E9%A0%93-546044
コトバンクより引用

コトバンクより引用した「整頓」とはこのような意味を持っています。
一般的な意味合いとしてはこれが広く浸透しており、皆さんにとってもすんなりと入ってくる意味ではないでしょうか。

基本的には5sにおける「整頓」も同じ事を意味します。しかしながら、きちんと片付けるや整う事といった意味合いは個人によって違う価値観があって然るべきです。

前回の「整理」の記事でも分類の定義づけが必要である旨お話しましたが、今回の「整頓」でもどういった状態が「整頓」されている状態なのかを会社ごとで設定する必要があるのです。

5sにおける「整頓」の始め方

整頓に対する考え方を磨くには、本当に身の回りからスタート出来ます。
私がセミナーやトレーニングを行う際には、まず最初に慣れ親しんだ身の回りの物を使ってたとえ話を展開します。

整頓(Before)

例えば机の上。これは皆様から見て整頓されている状態と言えるでしょうか。
不自然にペン立てがノート上にあるのはご愛敬として、これではノートに何かメモをする時に以下のプロセスが必要となってしまいます。

  1. ペン立てをよける
  2. ノートの上のペンを取る
  3. ノートを机の上に広げる為に持ち上げ、PCを少しよける
  4. ノートを置く
  5. ペンのキャップを取り、ノートにメモをする。

写真の状態からメモをするまでに必要なプロセスは5つも存在します。

では、以下ではどうでしょう。

整頓(After)

この状態でノートにメモをする時のプロセスは以下の通りとなります。

  1. ペン立てからペンを取る
  2. ペンのキャップを取り、ノートにメモをする

この2つのプロセスだけです。
ここで行った整理はペン立ての位置を変更する。時計や様々な物を必要な場所へ移動。ペンは常にペン立ての中へ。
そして、PCの位置を若干変更。ノートを机に収まるように配置する。

この状態を維持するだけで、「ノートにメモをする」という行動は永久に2つのプロセスで完結します。

これこそが5sの2つ目、「整頓」が持つ力です。

もう少し掘り下げていくと、例えばペン立ては左利きの方は左側に置いた方が効率がいいですし、置き場の表示や枠線を作っておけば自分じゃない誰かがこの机を使う時でも探す手間が省けます。

これをセミナーやトレーニング時に実際の受講者の方々にやってもらっても同じような結果の状態を創り出す事が出来ます。

つまり、誰もが潜在的に「整頓」がどういう状態かを知っている

これが我々日本人の強みです。

これを現場に反映するとどうなるか

ここまでを納得頂いた上で、次に現場に話を移しましょう。

日常生活や身の回りの物では出来ていた当たり前の考え方にフィルターがかかってしまいます。

「今までもこうだった、こうあるべきだ」という固定概念がそうさせると言っても過言ではないでしょう。

例えば工具台。

整頓事例(Before)

これは実例ですが、当たり前の状態としてこのような工具台の状態が長年続いてきました。
この時点で「整理」も出来ていなかった為、整理をして不要な物をこの場から排除し、その後「整頓」を行いました。

ここでの「整頓」は以下の順に行った物です。

  1. 作業スペースは必要な物だけ
  2. 物を置く場所には区画線を引き、指定席化
  3. 表示を徹底して誰が見ても何がどこにあるか分かるようにする

これだけです。

整頓事例(After)

その結果がこの状態です。
その日咄嗟に取り掛かったため、表示は一旦付箋で行い、区画線はカラーテープで行いました。※コンビニでそろえた物です

整理から始めて整頓が終わるまで、どれくらい時間がかかったと思いますか?

1時間30分です。

その代わり、これに取り掛かるまでに従業員の方へ2時間程5sに関する説明をしました。
しかし逆に言えば2時間の5s教育だけで、この状態へ持っていくのに3時間足らずで出来てしまうほどには意識改革出来るのです。

以降の横展開は5s教育が必要ないため、5sを実施し続けるのみとなり更に多くの範囲へ展開する事が可能でしょう。

この事例は、実際に私が教育し、それまで5sに対して何の興味もなかった従業員様が実施してくださったものです。

勿論、途中で「こういう時はこう考える」というようなアドバイスは入れましたが手は出していません。正真正銘彼らだけで実施したものです。

得られるメリットは何か

自分達で行う事により得られる効果は大きく3つ。

  • 効率のいい配置を知っている・創り出す事が出来る
    先ほどの机の例でもお伝えした通りですが、私がコンサルティングをする際には必ず「利き腕はどちらですか?」「作業しやすい高さはどれくらいですか?」などという質問をします。
    これは、作業をする人にとって最も効率のいい状態を創り出す為です。
  • 動線を加味出来る
    併せて質問する事として「ここで生産した物はどちらの方向へ行き、どのように保管するのが最も効率がいいでしょうか」といった事です。
    例えば右側に部品を運ぶのに机の右側にモノがあると邪魔で仕方がありませんし、右方向へ動く際に足元に何か阻害するものがあってはなりません。
  • 自分達でやったからこそ維持できる
    これが最も大きいポイントです。
    5s活動も改善活動も同じで、基本的に「自分達で苦労したからこそ維持する」という心理が働きます。
    改善で作った物が多少使いづらくても自分たちが考え、自分達が作った物であれば「使う」のです。

品質的にも、不要な物が不要な時にない事で部品間違いなどがなくなります。

また、安全面においてもそのリスクは圧倒的に軽減されます。

生産効率に関しては言うまでもありません。

これらのメリットを生み出す為のアクションこそが「整頓」です。
5sの中でも最も効果に直結するSだと言えるでしょう。

まとめ

本記事では5sの「整頓」についてお伝えさせて頂きました。

纏めると以下の取り組みが必要になるという事です。

  • 5sを理解する
  • 整頓の状態について定義づける
  • 必要な物を必要な場所に配置する
  • 動線等も考慮した物の配置を設定する
  • 表示や区画線を引く事で誰が見ても何がどこにあるか分かる状態にする

これらが「整頓」に必要なアクションです。

この「整頓」の活動が終われば次は「清掃」と「清潔」のフェーズに進みます。

何れにしても「整頓」が終わっていなければ5sは進まず、得たい効果も得る事が出来ません。

先ほどもお伝えした通り、「整頓」は5sにおいて最も効果に直結する重要な要素ですので確実に実施して、効果的な活動にしていきましょう!

弊社ではこのように現場5sから入る業務改善について、従業員様の教育も併せた活動をさせて頂いております。

実際に従業員の方々が行動する事で会社として持つ改善力を向上させていく事が大きな狙いで、我々外部の人間が去った後でも会社として改善の文化が根付いていれば必ず後の発展の為の大きな力になる。

そういった想いでサポートさせて頂いています。

改善が思うように進まずもやもやした気持ちでいらっしゃる経営者様と従業員様の進むべき方向のベクトルを合わせる事が弊社に出来る最大の貢献であると考えているからです。

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