生産設備導入計画、何をみておくべきか!基礎から確認しよう!

皆さんこんにちは。広島県呉市の業務改善コンサルタント、株式会社LEO・Makotoの大澤です。

業務改善」と一言で言ってもその範囲は実に広いものです。

業務プロセスの見直しや5s、生産効率向上、品質改善、安全改善。帳票類の改善なども含まれています。

勿論、これだけではなく「業務」に携わるポイントを改善していくという点では「実務」部分は全てが対象と言って差し支えないでしょう。

その中でも特に多くご依頼頂くのが「生産効率向上」です。

生産効率向上を達成する為の手段は沢山ありますが、今日はその中の一つでもある「生産設備導入」についてご紹介していきたいと思います。

是非、最後までお付き合いください!

<この記事はこんな方へオススメ>
・生産設備導入に関わる事になったばかりの方
・生産設備導入は経験があるが、もう一度頭の中で整理したい方
・生産設備導入に興味がある方

生産設備導入の基本的な流れ

生産設備導入の流れはざっくり書くと以下のようになります。

これは非常に大まかな流れですが、大体のイメージとしてはつかめるのではないでしょうか。

① 問題の抽出

老朽化や修繕、安全性の改善など「有無を言わさず必須」な設備投資以外では通常の業務改善の流れを汲みます。

品質改善や生産性改善が必要となる場合、一体どのような問題があるか、またはどのような課題があるかという点を明らかにする事から始めます。

問題の抽出方法などに関しては以下の記事で紹介させて頂いている「特性要因図」や「ロジックツリー」などを用いると効果的ですので参考にしてみてください。

② 対策の立案

問題や課題が明らかになった後に行うのが「対策の立案」。

どのようにして問題や課題を解決するかという点を考える必要があります。

様々な手段で問題・課題解決の案が出るでしょう。
まさにその手段の一つとして生産設備の導入案が検討されるケースにおいて、生産設備導入のプロセスが始まるのです。

対策の立案時には「優先順位を付ける」事がとても大事です。

出た対策すべてを実行するのもいい事ですが、然るべき定義に則り優先順位付けを行う事で最適な手段を最速で行う事が出来るのです。

③ 設備導入検討(概算見積り)

優先順位を付けた上で、生産設備導入が最適であると判断したのであれば大体の金額を知る必要があります。

これは次のステップである「投資対効果」測る上で重要なプロセスとなりますので大まかな設備仕様をここで要件出ししておくことが必須なのです。

安全対策などは会社毎で概ね決まっている場合もあるのでその内容を仕様書に落とし込むとして、狙った効果を取れるだけのスペックにするためにはどういった動きが必要となるか。

サイズ感は。耐荷重は。自動設備か半自動か手動オペレーションか。

こういった設備仕様を「仕様書」として纏めていくのですが、この段階では詳細に詰めすぎないようにしましょう。

どちらにせよ、後の詳細仕様検討の際に細かなすり合わせは必要になるので。

この概算見積りの依頼ですが、可能であれば3社。少なくとも2社へ出す事を心掛けましょう。

概算段階での見積りにはバラつきが大きい為、1社だけの概算見積りでは価格イメージに根拠が持てない為です

④ 投資対効果算出

複数社から概算見積りを頂くと、大体の価格感が分かります。
最高値の企業様の金額を用いて投資対効果の算出をすると、「最低でもこれくらいの効果になるはず」といういい条件の投資対効果を算出する事が出来ます。

「最低でもこの効果、最高でこれくらいの効果が出る見込み」

という事を頭の中でイメージして、「やるべき」「やらないべき」の判断にしましょう。

回収期間は最低でも5年程度以内、3年以内であれば十分な効果がありますので「やるべき」という判断を下しやすい事でしょう。

ここは企業毎で判断基準を明確にしておくことが重要です。

⑤ 予算申請・予算承認

会社の規模や会社のルールによって予算取りの方法は違いますが、

「こういう計画で、これくらいの投資対効果が見込まれるのでやらせてください」

という申し出をして、

「やりなさい」

という承認を得るプロセスです。

当たり前の事ですが気を付けなければならないのは、設備投資というのは会社のお金を使うという事。

「絶対やったほうがいい」

という個人の主観や定性的な判断で投資するべきではありませんし、その意見が通る事は基本的にあってはなりません。

前項の投資対効果を明確にし、「やるべき内容である事」と会社が判断しなければ投資はすべきではないのです。

⑥ 設備仕様検討

この時点で既に概略の仕様書は手元にあるはずなので、予算が決まったら詳細仕様にはいっていきます。

見落としや抜けがないか。設備の動作プロセスなどに不備はないか。要件はこれで出揃っているか。

基本的には概算見積りをした際に決定的な見落としがなければ致命的な価格変更はないでしょう。

しかし、万が一重大な見落としがあり、価格が大幅に変わる場合は再度予算取りが必要となる場合や、設備導入そのものを却下する事にもなりかねませんのでご注意ください。

導入するスペースもきちんと現地現物で確認してください。
机上でレイアウトを確認したり、CAD上だけで検討するのは非常に危険です。

スペース的には問題なさそうだが、設置個所がでこぼこで地面の修繕から必要となり追加見積なんて事も「あるある」です。

現地現物は設備導入する際には絶対に欠かしてはならない事です。

⑦ 見積り・発注

確定仕様書が出来上がれば、見積り依頼のプロセスです。

複数社へ見積りを依頼して、出していただいた見積りと「見積り仕様」をしっかり設備メーカーの方々と打ち合わせを通してすり合わせしてください。

そうして発注先が決まれば晴れて発注となります。

⑧ 導入・効果確認

設備を現地に導入する前に必ず立会して動作確認などを実施してください。

その際に手元に「チェックリスト」などを用意しておくと抜けや漏れがなく設備の最終確認が出来るのでどういう項目を確認するかを事前に関係者で話しておいてください。

また、私は必ず設備立会を行う際には「実際に使う方とその上長」を連れていきます。
そうする事で最終的なチェックがより意味を持ちます。

また、最終確認に立ち会っていただく事で現場での戸惑いやリスクもあらかじめ軽減できるメリットがある為です。

実際の導入後、何かしらハプニングが起こる場合は珍しくありません。
例えば現地で使用する予定だった電源が導入までの間に他の設備に使われてしまうなども起こり得る事です。

設備導入前には必ず広く周知しておく必要がありますし、電源などの確保は必須なのできちんと表示しておくなど、リスク軽減に努める事も重要な事なのです。

実際に使用を開始した後には必ず効果の算出を行いましょう。

「想定していた効果が出ているか」もし出ていなければ「何故出ていないか。どこが計画と違ったか」などを明らかにして狙った効果を出せるようにしなければなりません。

独りよがりではなく、本当に効果のある設備導入を

私は過去に多くの設備を導入してきました。500万円以上の生産設備は50~60設備を導入しそれ以下の少額投資も含めると100件以上の設備投資に関わってきました。

物流・組立・機械加工・製缶・塗装・品質検査・工場建屋。

多くの設備に関わり、多くの失敗も成功も経験してきたからこそ確信を持って言える事は「自分がこうだと思うではなく、使う人がどうかが重要」であるという事。

生産設備導入の際に、実際の現場従事者の方が全く知らないまま設備導入が行われて混乱や反発が生まれるといったケースも多数みてきました。

これは私が関わらせて頂いた海外諸国でも同じでした。

タイ・インドネシア・中国・アメリカ。

多くの国で生産設備導入や工場立ち上げを経験してきましたが根っこは同じです。

現場をよく見て、現場の人とよく対話して、現場で考える。

これを徹底する事が効果的な設備導入をする為に最もいい方法であると確信しています。

最後に

設備導入は大変ですが非常にやりがいがあり、面白い仕事だと思います。

実際に自分が計画した設備が現場で動き、現場の人たちの負担が減り、会社としても効果がある。達成感を味わう事が出来るのではないでしょうか。

前項でご紹介させて頂いた通り、私はこれまでに多くの生産設備導入に携わってきました。

その経験を活かし、今現在業務改善コンサルタントとしても生産設備導入サポートを行っております。

もし興味があれば是非以下のお問い合わせフォームからご連絡くださいませ。

宜しくお願い致します!

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