製造業のKPIの種類について、どんな指標があるの?

皆さんこんにちは、広島県呉市の業務改善コンサルタント、株式会社LEO・Makoto大澤です。

広島県呉市は戦艦ヤマトや孤狼の血、海猿などのロケ地として有名な土地ですがそれ以外にも製造業を中心に元気のある素晴らしい場所です!

呉冷麺や海軍カレーなどご当地グルメもたくさんありますので是非お越しください。

そんな呉市で業務改善コンサルタントとして活動している私が今回皆様へお届けするのは「KPIの種類」についてです。

最後までお付き合い頂ければ幸いです!

<この記事はこんな方へオススメ>
・製造業の方でKPI導入を考えているがどのような物を設定すればいいか分からない方
・製造業で使用出来るKPIにはどのようなものがあるのか知りたい方
・KPIに設定される様々な指標はどのような意味を持つのか知りたい方

KPIは企業の目標を設定する上で欠かせないものです。
※KPIって何?という方は以下の記事から読み進めてみてください。

広島県呉市の業務改善コンサルタント 株式会社LEO・Makoto
KPI入門

KPIについて若干砕けた例えをしてみましょう。

あなたがランニングを始めたと仮定します。最終目標が42.195kmを4時間で走る事と設定したのであればこれがKGI(Key Goal Indicators)となります。
※KGIについてもこちらのリンクで簡単に説明させて頂いています。

設定したKGIを達成する為に10kmを〇〇分で走る必要があるという最終目標に結びつく目標値、これがKPIです。

もし最終目標が10kmを〇〇分で走る事とするならばそれがKGIとなり、その目標を達成する為に必要な要素を数値化した物がKPIとなるのです。

製造業、飲食業、アパレル業、様々な業種業態問わず目標値を設定し、日々目標に向けて企業努力されている事と思います。

その目標の殆どが利益など経営状態に結びつくものだと思いますが、いきなり利益を追求しても中々達成できませんよね。

利益〇〇円という最終目標を達成する為に例えば「仕入金額は〇〇円以内」であったり「〇〇個売る」などというKPIが必要となります。

このように何を目標にするかによってKPIは違って然るべきなのです。

しかし、使うべき指標はある程度絞る事が出来ます。
業種や業態に応じて、見なければならないポイントは幾らか共通している場合が多いからです。

本記事では製造業でよく使われるKPIの種類について深く掘り下げていきたいと思います。

是非参考にしていただき、反響があれば随時アパレル業界や飲食業界で使うべきKPIなどの記事も作成していきたいと思います!

では、早速本題にうつります。

製造業のKPI

何度も言いますが中小企業、大手企業など事業規模に関わらずKPIは生産活動やあらゆる企業活動において重要な役割を持ちます。

目標を達成する為には具体的に何をいつまでにするか。どのようにするか。これらが明確でなければなりません。

そういったあらゆる施策が今どういう状況にあるのかを誰の目にも明らかに出来るのが「数字」であり、KPIです。

本記事でご紹介するKPIの中であなたの会社で使えるものがあるかもしれませんので是非参考にしてみてください!

参考KPI① 「生産性」

生産性向上に取り組むには、何からどう始めればいいのか?より引用

「生産性」とは大きく3つに分ける事が出来ます。

その中でも企業活動の現場で多く使われるのが労働生産性です。

労働生産性とは、「労働者1人当たりが生み出す成果」や「労働者1人当たりが1時間あたりに生み出す成果」の事を言います。

労働生産性= 成果や価値(算出)÷労働者数(投入)

で計算しますが、使用する場合注意も必要です。

労働生産性をKPIとして設定する場合の注意点は、「同じ人数、工数で多く作れば作るほどいい」という錯覚を起こす事です。

この錯覚が危険なのは、生産性を上げる事に注視してしまう為必要な時に必要な分だけという意識が損なわれてしまう事です。

作れば作った分だけ売れる。または、生産性が著しく悪い為改善が必要である場合には有効なKPIであると言えるでしょう。

参考KPI② 生産リードタイム

生産リードタイムとは、1製品あたりの着手から完成までにどれだけの時間がかかるかを数値化したものです。

生産リードタイムには工程内在庫や検査時間、物流に要する時間もカウントされる為工程間の仕掛や物流の滞留時間や着手までの待ち時間もリードタイムには大きな影響を及ぼします。

リードタイムという呼称では生産リードタイム以外にも「開発リードタイム」や「調達リードタイム」、「配送リードタイム」などがあります。

リードタイムを短くする事で、お客様へ納品するまでの所用時間を短くする事が出来、顧客満足度を向上できるばかりでなく、ムダを省く効率的な製造体制や在庫量となる事で会社として「お金にならない時間」を減らす事が出来るのです。

参考KPI③ 不良率

不良率とは、社内検査で見つかった不具合や不良品の数を生産した商品の総数で割る事で算出する数値です。

このように、商品を100個生産し検査を実施した結果「良品」が90個。「不良品」が10個だったとします。

不良率= 不良の数÷商品の生産数量×100

これが不良率の計算式なので、この例では10÷100×100=10となる為、不良率は10%という事になります。

不良品が出る事により、手直しを要する場合には手直し工数が必要となりますし、もし部品交換となってしまえば追加のコストが生じてしまいます。

よってこの不良率を低減させ、効率よくお客様の元へ良品をご提供する。
この指標も非常に有効です。

参考KPI④ 設備稼働率

製造業では、様々な生産設備が稼働しながら生産活動を行っています。

よって生産設備をどれだけ効率よく稼働させているかというのは生産性の観点では非常に重要視すべき事なのです。

設備稼働率= 設備稼働時間÷稼働可能時間

で算出する事が出来ます。
特に自動設備が多い生産工場では着目しなければならないKPIとなります。

参考KPI⑤ 事故発生率

安全に関するKPIも製造現場で重要視しなければならないKPIの一つです。

労働災害やヒヤリハットは従業員の方々にとって心理的に不安にさせてしまうばかりでなく、損失も非常に大きい。

従業員の方々を「出社した姿で帰す」のは会社として絶対に取り組まなければならない義務の一つです。

労働災害が多い職場やヒヤリハット件数が多い職場では事故発生率というKPIを重要視し、対策を打っておく必要があるのです。

参考KPI⑥ 多能工化率

多能工化の推進は多くの企業にとって必須の取り組みと言えるでしょう。

ワークライフバランスの施策が進む中、多能工化をしていなければ最悪の場合生産ラインがピンチに陥ってしまう事もあるかと思います。

多能工化を進める事で、誰が休んでも動くライン体制にしておく。それが結果として個のスキルアップにつながるというのは間違いありません。

KPIを設定する上で注意すべき事

ここまで、製造業で多く使われるKPIの一部をご紹介させていただきました。

企業ごとに環境や状況、経営状態や問題点。そして目標は違って然るべきですので、設定するKPIは違ったものになります。

KPIは万能ではありません。あくまで最終目標(KGI)にたどり着く為の有効な手立てを数値化し、見える化したものです。

よって、進捗状況をレビューする場や遅れに対するリカバリー方法をきちんとフィードバックする事が大前提として必要なのです。

また、膨大なKPIを設定してしまい数字を追いきれなかったり数字の管理をする事が実務を圧迫してしまい逆に成果が出ないという失敗はよく聞きます。

KPIは効果的且つシンプルである事。

誰もが同じ認識を出来るもので、その状況を見て同じフィードバックが出来るようにする事がとても重要なのです。

最後に

KPIは有効活用出来れば企業にとって大きなメリットがありますが、使い方を誤ると効果が出ないばかりか、数字管理にムダな時間を費やしてしまう損失を生んでしまいます。

よって、自社にとって今どの数字を管理しなければならないか。

現場にどのような指標をどのようにして落とし込むかという点について効果的な設定が出来れば全社として同じ方向を向き、目標達成への明確な道しるべが出来る事でしょう。

私は過去に国内外問わず多くの企業様でKPI設定やその遂行業務に携わってきました。

客観的な視点でKPIを設定する事で先入観や固定観念に捉われないKPI設定が出来るというのが利点で、現場への落とし込みやデータの収集方法も多く関わらせて頂きました。

駆け出しの頃にはKPI設定で失敗をしてしまい、修正に時間を要したという苦い記憶もあります。

そういった経験があるからこそ、「本当に価値のあるKPI」そして「現場がアレルギーを起こさないKPI」の設定に全神経を注ぎ、今も多くの企業様からご用命いただいております。

弊社の最たる強みは「現場作業、現場管理者の実務経験があるコンサルタント」であるという点です。

机上の空論でなく、本当に結果に繋がるKPIの設定。これこそが最速で企業を成長させる最も必要な事の一つであると確信しています。

是非、皆様もKPIを有効活用して自社の成長を加速させましょう。

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